たった一人の秘密

2008年07月20日 | 卵子提供 |  コメント (0)

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あるドナーの方の言葉です。






私は日本から親元を離れこちらにきて
本当に頼れる人は仲のいい友達だけ。





ドナーとして卵子提供をするいうことは、批判的な意見を
聞きたくないのでその友達にもいっていない。






そんなたった一人の秘密なのである。






注射が始まって一人こっそりバスルームに入り、
「カチッ」
ドアの鍵をする。






注射が入った入れ物を開ける。
薬を吸出し、針の先を眺める自分。






その注射針をぷすっとおなかにさす。






その瞬間、われに帰る。
「私何やってんだろう?」
自分の行動が不思議に思われる瞬間がある。






見たこともない、名前さえしらない
私を選んでくださった依頼者の方。
架空のような世界にいるような感じ。
その方のために、私はこうやって毎日
バスルームにて注射を打っているのだ。







友達が家にくるときにはその注射が入った箱を
キャビネットの奥へ隠す。






現実の世界だ。






バスルームへの一枚の扉が私の世界を2つにわけている。

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