卵子ドナーさんがクリニックで医療スクリーニングのひとつである
遺伝子病の検査を受けました。
100種類以上の遺伝子病が検査されます。
結果はある遺伝子病の保因者でした。
ドナーであるご本人もびっくりでまったく知らなかったとのこと。
実は、このドナーさんは数年前に他エージェンシー、他クリニックを通じて
卵子提供をしたことがあったそうですが
遺伝子病の検査をしたということは聞いていませんでしたとのこと。
彼女には何も知らされていないので、おそらくしていないのではないか、
またはこれ以外の数種しかしていなかったかと予想しますが、
つまりそのときに提供をした先のご夫婦には、この遺伝子病保因の情報は
伝えられていないということですね。
保因者であっても普段健康で症状がまったくでないため、知らない人も多く
私たちも通常このような特別な検査はしないために、一生知らない人も多いのです。
ですが、毎年何百人もの健康な親たちがわが子の誕生時に生命に関わる
遺伝子疾患を持って生まれてきたことを知り驚くことをご存知だったでしょうか。
この親たちは実は両親ともが遺伝子病の保因者なのですが、普段健康であり
症状がないため子供が生まれるまで気がつくことがないのです。
また、幼年時の死亡の10%は遺伝子病を受け継いだ子供ということです。
このドナーさんが保因者ということがわかったので、
相手側(つまり精子の提供者である依頼者であるご主人)にも
同じ遺伝子病の検査をしてもらいました。
同じ遺伝子病の保因者同士の受精卵から生まれる子供は
病気が発症する可能性が高くなるからです。
その結果、とても稀ではあったのですが、なんとこのご主人も同じ遺伝子病の
保因者でした。
そしてそのリスクから医師から他のドナーに変えることを進められました。
ミラクルベビーの紹介するクリニックSouthern California Reproductive Center
でのドナーのスクリーニングはとても丁寧です。
結果が出るまでに時間のかかるものもありますが、
将来の大切なお子さんのためを思うと、きちんとしてくれるクリニックの方が
安心ですし待つ価値は十分にあります。
次回は、遺伝専門医によるカウンセリングについてお話ししますね。