*卵子提供経験者、ともこのブログコーナーです*
「卵子提供者求む」
その時、この英語で書かれた小さな求人広告に目が留まった。
1996年の夏。
確かに2つ目の仕事をさがしていた。
ただ、昼間の8時間の仕事をおえた後に
働くとなると、5歳の子供と過ごす時間は皆無。
自分で選んだシングルマザーの道なのに、
いざ、アメリカで自立して、子供と二人暮らしを始めると、
現実という冷たい風においやられる。
今月のアパートの家賃どうやって工面しようか…
経済苦
子供との時間
ジレンマ。
「神様、助けてください。」心の中で叫んだ。
自分に都合のいいときだけ祈るんだね、と
「もう一人のわたし」が皮肉る。
ダイニングテーブルの上の新聞
求人広告
なんだろう?”エッグドナー”って? (卵子提供者)
謝礼金ありとかかれている。
好奇心とせっぱ詰まった気持ちが
追い討ちをかけるように、
電話を手にした。
(続く)