「でも、ご主人には今、だましだまし精子を
とってもらって調べることも
今後、彼が体外受精を拒否するのであれば
まったく意味のないことになるよね?」
「そうなんだよね、わかっているよ」
「よく話合わないと。39歳なんだから
今はまだ、なんていってられないことも
充分伝えてわかってもらわないと」
そして突然彼女は
「子供ほし~いよ!、体外受精した~いよ!」
と悲しそうに私にうったえた。
「そうだよね、私もそうだったよ。
ちょうど同じ39歳のときに
私も体外受精を始めてしたっけ。」
「1回だけでもいいからしてみたいよ」
「そうだ!彼に1度だけ、やらせてっていうのはどう?」
「それもいい考えだね・・・」
「とにかく、お願いしてみなよ。」
彼女がこのまま、子供を持つという夢を閉ざされてしまうのは
かわいそうである。
なかには、相手と子供を持つことに対しての価値観や気持ちの違い
などから違う人と第2の人生を考えてもいいのではないかと
真剣に考える人もいる。
他の親しい友人でも、このような状況に置かれている人がいて
こちらのケースはご主人側が子供がどうしても欲しいといっている。
夫婦の関係までは私が入っていくことはできないので最後は
夫婦での話し合いでしかないのである。
自分が不妊という問題と立ち向かっているところに
加えて、相手側の無理解とも立ち向かっていかないと
いけないってつらいよね。
ということで、私はしばらくといっても
ちょっとだけ彼女たちの話し合いの結果を
待つことにした。