赤ちゃんはナーサリールームといって
ご両親が到着するまでの間病院側がケアをしてくれる場所が
あり、そこにいさせてもらえることになった。
あとは依頼者さんが無事にここへ到着することを願うのみ。
私の方はミネソタの空港へは夜到着するので
翌朝に病院に行く旨、代理母に伝えておいた。
そうだ、出産の時に臍帯血、臍帯組織を採っておきたいので
忘れずにと代理母にお願いしていたんだった。
どうなったかな。
臍帯血、臍帯組織を赤ちゃんの出生の時にとって保管しておくことにより
将来、難病を患った場合など多くの治療に役立つというメリットがある。
代理出産をしてもらう方は最近ではほとんどの方が利用をしている。
大変な思いをしてやっと授かったわが子のために
できることはしておきたいという気持ちからだ。
採取はドクターがするのだが、代理母には採取キットを病院に持っていってもらって
それを病院に渡してもらわないといけない。
代理母は出産で疲れているかと思ったのだが
メッセージを送ると
「採取は済んで、もう昼頃に業者がキットを取りにきたわよ」
とすぐに返答があった。
彼女は本当にすぐに何でもやってくれる人で
助かります。
病院へ到着。
代理母はぽつんと一人でベッドに座っていた。
大きなハグをした。
妊娠の経過報告など、いつもとても詳しくメールをくれるなど
とてもマメな彼女。
本当に素晴らしい代理母だったと思う。
彼女とのコミュニケーションで
不平不満、また心配になったことなど依頼者さんも私も一度もなかった。
大きなお仕事、本当にお疲れさま。。。
早く生まれると思っていたけどここまで早いと思っていなかったわ。
でも2回プッシュしたら出てきちゃって早かったの。
麻酔の先生が来る前に生まれてしまって。。。
ええっ!!そうだったんですか!!
大丈夫ですか?と聞いたが
ぜーんぜんって。
若いって素晴らしい。
私は親ではないので赤ちゃんに会う権利がないが
順調だという。
私は今日退院予定だと聞いたけど
もちろん依頼者さんが来るのを待って書類のことを
済ませてから帰るからね。
退院した後も、母乳を搾乳してもらい取りにいったり
裁判所に依頼者さんと一緒にいってヒアリングを受けなければならない
など、まだまだお世話になることがたくさんある。
州によって代理出産の法律が違うため、色々やり方も違う。
ミネソタ州はPost Birth Orderといって
出生後、裁判所にいって親権を認めてもらう。
ヒアリングは生まれてだいたい1週間のうちに設定される予定だ。
色々な話をしている間に依頼者さんからメッセージが入り
もうすぐ病院へ到着するというのでお出迎えに。
ナースは代理出産のケースはたまにここでもあるけど、
海外からの依頼者さんは初めてなのよ、と
ナースステーションのみなさんもとても、依頼者さんの到着を楽しみにしているご様子。
みんながWelcomeとあたたかく迎えてくれたあと、代理母の部屋へ。
出産後のハグはもう感動以外なにものでもないですよね。
ずーっと抱き合っていました(笑)
この9か月間大切に赤ちゃんを育ててくれた人ですものね。
本当に感謝です。
赤ちゃんがベッドに載せられからからとナーサリールームから運ばれてくる音がする。
いよいよ、ご対面。
赤ちゃん、赤い!って一言。
そうなんですよ、とても細い産道を通ってきたので
これは普通なんですよ。
小さくてかわいい。
ミルクを飲む時間とか量などの指示をナースから受けて、
早速親としての仕事開始!
依頼者さんの泊まるプライベート部屋も準備されていて
そこに今夜は赤ちゃんと一緒に泊まれることになっているが
一人は細いベッドでもう一人がソファで寝る感じだ。
ナースが明日の朝小児科のドクターがくるので
検査してもらって良好であれば明日退院できるそうだ。