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代理出産体験記その23-ぼうこうが破裂しちゃう

初めての移植。
まちにまった日。
代理母の痛そうなお尻の注射をみてからは、
私たちだけの問題ではないというなんともいえない重みが
またのしかかってきた。

移植部屋。
私も入れてくれた。
「うーん、いいライニングだねー」と
超音波で内膜をみた専門家。

たくさん飲んだ水が膀胱にたまってきて、体の小さい代理母が
「ドクターまだこないの~~~?ちょっともう限界だわ、膀胱が破裂するよ、わたし」
ウルトラサウンドの彼に話してみると
「じゃー、10秒尿を出してきていいよ、ワン、ツー、スリーと
数えて10秒だからね。で、ストップするんだよ」
「えー!!そんな・・・勢いで出てしまったらどうするんですか?」
「大丈夫大丈夫」

ってことでそろそろ・・・内またでトイレに向かう代理母。

数分後、にこやかに戻ってきた。
「あーだいぶ楽になったわ、結構10秒って長いもんね。」

ドクターがやっときた。
「今日までに3つの受精卵が状態がよく成長しています。
いくつ入れようか」を写真をみせてくれる。
「えっとー、2つで」
「OK」
双子以上を恐れる代理母は3個全部入れるということは
いやだという。

本人確認が数人によってされ、私たちの受精卵が
すーっと代理母の子宮の中に入っていった。

目にみえないくらい小さい命。
でもウルトラサウンドを通して、ぴかーっと白く光ってみえる。

ウルトラサウンドの担当の彼が私たちの2人の手をとって、握り合わせてくれた。
私もその瞬間を感じられるように・・・。