卵管が閉鎖していると判断された友人と一緒に
ドクターの意見を聞きにいった。
「この卵管を通すために手術は可能なのでしょうか?」
「卵管を通す手術は30年前であればみんなやっていました。
でも今は体外受精があるので、手術をせずに
体外受精をするほうが簡単なのでそうしています」
「でも体外受精をする前に最初のステップとして手術をする
というのはどうなのでしょうか?」
「一度手術をしたところは、また数ヶ月あとにふさがってしまうことも
よくある。傷口となっているのでそこがつきやすくなってしまうのだよ。
仮に妊娠できたとしても、卵管の中で妊娠してしまうケースが
少なくない」
「では先生はこの卵管を通すという手術を勧めないのですか?」
「どうしてもして欲しい、というのであれば別ですが
勧めません。のちに起こりえること、かかえるリスクを考えたら
体外受精をした方がいいのではないでしょうか」
「でも先生、体外受精は主人の精子が必要なんですよね?」
「精液検査をしましょう、オーダーを書いてあげますから
検査機関に行って調べてもらってください」
「はあ・・・」
と、ドクターがオーダーを書いている最中に、
「でもこれは主人がそこの場所に行かなければならない
のですよね・・?」
彼女、ご主人はきっとそんなものを渡されても行かないと
いうのだ。
彼女はまだ体外受精に踏み切れない理由があった。
再婚したご主人があまり子供を欲しがっていないのだ。
前妻との子供がいたり、仕事が忙しいという理由で
そこまでして・・・という気持ちが彼にはあるようだ。