【看護師レポ】日本生殖看護学会学術集会にいってきました

2019年09月19日 | 不妊 |  コメント (0)

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ロサンゼルスの卵子提供・精子提供・代理出産プログラムはミラクルベビー
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みなさん、こんにちは。
アメリカの精子提供や卵子提供、代理出産のエージェンシーをしております、ミラクルベビー日本窓口の中村です。
私は不妊症看護認定看護師という資格をもっています。

 

9月15日に日本生殖看護学会学術集会が開催され、参加してまいりましたので、今日は皆さんにその内容を一部お伝えします。
今、不妊で悩む方が多く社会問題になっている中、このような場で生殖医療従事者がどのようなことを検討し議論しているのか?当事者であればとても気になりますよね。

 

学会??と思った方もいらっしゃると思うので、簡単に…

学会(がっかい)とは、学問や研究の従事者らが、自己の研究成果を公開発表し、その科学的妥当性をオープンな場で検討論議する場である。また同時に、査読、研究発表会、講演会、学会誌、学術論文誌などの研究成果の発表の場を提供する業務や、研究者同士の交流などの役目も果たす機関でもある。出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
生殖医療に関係する主要な学会は日本産科婦人科学会、日本生殖医学会、日本IVF学会、日本受精着床学会、日本がん生殖医療学会、日本生殖心理学会、日本不妊カウンセリング学会、日本生殖看護学会、日本遺伝看護学会、日本遺伝カウンセリング学会などで、定期的に学術集会が開催されています。

 

学会のテーマは「躍進する生殖医療~不妊治療からその先の妊娠・出産・育児へ~」でした。
「躍進する・・・」というテーマ。どれだけ”目覚ましい発展”があるのかなあと思って参加しました。

 

大会長の坂上先生のお話では、非会員の参加者が予測の1.5倍だったとか。会場後方で立ち見のかたも多くいました。それだけ、生殖医療に携わっていたり、関心を持つ方が多くいるということですね。

 

昭和の時代、45歳以上の出産数に驚き

千葉大学大学院の森恵美先生の講演では、45歳以上の妊婦さんが27年間で7倍に増えている現状。
超高齢妊婦を生み出す社会と生殖医療提供に問題があるという認識を持つ専門家がいる一方で、年齢に関わらず、個別に妊産婦さんの状態を把握して、対応することが重要だと多くの専門家が考えているという研究結果が明らかになりました。

 

私が驚いたのが、昭和の45歳以上の妊婦さんの数です。

・昭和25年(1950)全出産数2,337,597人のうち4,544人(0.19%)
・平成2年(1990) 全出産数1,221,585人のうち224人(0.02%)
・平成29年(2017)全出産数946,995人のうち1512人(0.16%)

昭和25年はAID(非配偶者間人工授精)の治療がはじまった頃で、もちろん体外受精は実施されておらず、多くが自然妊娠と考えられます。
避妊の知識の普及も十分ではなかった時代ですが、それにしても当時の妊孕力に驚愕しました。

 

将来、子宮性不妊症の方への子宮移植という選択

ランチョンセミナーでは「生殖医療の最前線:子宮移植の現在と未来」について、慶応義塾大学の木須先生の講演を聞きました。
子宮移植はうまれつき子宮がない、子宮がん等で摘出したなど子宮性不妊症の方への生殖補助医療技術の1つの選択肢として考えられるようになってきました。

 

霊長類動物を含めた様々な動物実験で基礎研究を行い、霊長類動物(カニクイザル)の子宮移植後の妊娠、出産を報告したそうです。
海外では既にヒト子宮を移植して妊娠、出産し15名の赤ちゃんが誕生しています。
生命維持臓器ではないため、現在、子宮は臓器移植の臓器に含まれていません。木須先生は新たな医療技術は不可測の倫理問題や社会状況を産み出す危険性、安全性や有用性に不透明な部分も多いとしながらも、将来的に子宮性不妊症の方に大きな福音をもたらすことが期待できるのではないかとおっしゃっていました。

 

精巣内精子採取術をして精子回収ができなかった方への選択肢

一般演題では精巣内精子採取術をして精子回収ができなかったカップルのカウンセリングの一症例の報告がありました。その中でカップルが今後の選択肢について情報提供の希望があり、以下の情報提供をしたとのことでした。

2人の生活
AID(非配偶者間人工授精)
養子縁組
里親

これが、日本の生殖医療機関の情報提供内容であれば、海外での精子ドナーを使用した治療の情報について知らないまま、上記いづれかを選択することになると思います。
AIDの実施登録が全国12施設(2018年7月現在)あるのですが、現在は実施していない施設、新規患者の受け入れを中止している施設、血液型によっては受けることができない施設もあり、医療機関によっては受診できたとしても待機時間が深刻となっています。
人工授精1回の妊娠率は5~10%と決して高くはありません。
AIDの精子提供者(ドナー)は匿名であり、適応は婚姻しているカップルであること、精巣内精子回収法(TESE)を行って絶対的男性不妊である診断が必要です。

 

「海外で精子提供を受けての治療」という選択肢については、日本の医療現場では情報提供されにくく、自分達で調べるしか方法が無いという状況を見受けます。
実際にアメリカで精子提供を受けて体外受精をしている人達の現場をみている私にとっては、もっと皆さんが身近に感じられる選択肢であって欲しいと思いました。少しずつでも発信して、知りたい方に情報が届くよう、努める必要があると感じました。

 

多様化する家族のかたち、晩婚化、晩産化の日本で、安心して妊娠、分娩、育児ができる環境の整備は必要不可欠ですよね。
これは、単に妊産婦さんの身体的・精神的問題だけではなく、ワンオペ育児、更年期の体調不良や親の介護などで、サポート不足に陥る可能性も考えていかねばなりません。

 

医療者側が、その方の背景を把握し、支援の必要性を見極め、時には見守り、困った時に早めに、気軽に、相談することができる窓口を案内するなどで親が孤独にならず楽しく子育てにのぞめる世の中であって欲しいと思います。
不妊治療中から、その後に続く妊娠、出産、育児への継続的な切れ目のない支援を各専門家が協働して支援していこうとする動きを嬉しく思いました。

 

次回は11月の日本生殖医学会に参加予定ですので、またレポしますね!




ミラクルベビーでは、皆さまがアメリカでの卵子提供・精子提供・代理出産のプロセスを安心して行えるよう、日本語でご説明、サポートします。
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