英国Guardian(2010年7月30日)の代理母についての記事、興味深かったので要約しますね。
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貧困から逃れるために、欧米人のカップルを相手に
代理母になるインド人の女性が増えているという。
26歳のインド人女性Sさんは、
最初の代理母出産で得たお金で、
貧困街をでて、アパートに移りすんだ。
二度目の代理母出産で得たお金では、
二人の娘の学校の制服、本、カバンを買い、
ゆくゆくは、この娘達が大学に入学するための
資金に当てたいと願っている。
インドでは代理母出産が2002年に合法化されて以来、
「代理母出産ツアー」の中心国になりつつある。
欧米と比べると、手続きがそれほど困難でなく、
金額も4分の1くらいということで、
多くの不妊に悩むカップルがアメリカやヨーロッパから
代理母出産を希望してインドのクリニックにやってくる。
その一方で、まだ法的にあやふやなこの分野に対して
法律を極端に制備する動きもでてきた。
そのひとつとして、依頼者は代理母から生まれてきた新生児に
自動的に依頼者の国の市民権が取れるように保証しなければならない。
これは、泥沼的な法律論争を避けるためである。
もし、代理母出産が無事におわれば、
代理母は約300,000ルピー(日本円にして約55万円)貰える。
双子であればボーナスもつく。
もし、流産したととしても、
3分の1の謝礼金を貰える。
イギリス人のある夫婦は、13年の不妊治療の苦難を経て、
2年前にインド人の代理母を通して最初の子供を授かった。
今回は二人目の子供を迎えにインドへ来たという。
この46歳になるイギリス人の依頼者の妻は、
イギリス国内で代理母を探すのは、非常に難しく、
かなりの期間を待たなくてはならないという現実に直面した。
インドでも、10回の試みを経て、
費やした金額は約80,000ポンド(日本円 -約10,600,000円)
という多額の医療費。
しかし、そんななか仲介業者が
非倫理的行為に走り
代理母と依頼者カップルが悪用されるケースもでてきた。
法案では、代理母の年齢制限を35歳に制限し、
妊娠は代理母自身の子供も含めて最高5回までとし、
医療保険の加入を義務づける。
改正案では、概して保守的な社会におおきな論議を呼んでいる。
一般的にインドでは、女性が性的関係なしに身ごもることを受け入れようとしない。
だから、自分の家族から全面的に支持されている代理母は少数派だ。
インド人の代理母Sさんは、
「私の地域は、わたしのやっていることを批判するのではなく、
もっと誇りにおもってほしいです。」そんな彼女の両親も、彼女を勘当した。
改正案では、代理母の出産後は代理母と子供の交流を禁じるというのもある。
この改正案では、もし、代理母が連絡を取ろうとしたら犯罪行為として、
罰金又は、2年以下の懲役になると代理母のSさんは語った。
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この記事は貧困の女性が大きなお金を得るためにしているような
印象を受けますが、実際、それだけでは代理母は最後までつとまらないのでは
と思います。
そしてアメリカでは政府の援助を受けている女性は、通常代理母にはなれず
生活も安定していなければなりません。
インドではそういった規制はないのかもしれませんね。
注)記事の翻訳に法的効力はありません。