*卵子提供経験者、ともこのブログコーナーです。*
私が卵子を提供した、米国テキサス州にすむ二組目のカップルが
妊娠をしたという朗報をきいて暫くたったあと、
卵子提供のエージェントのSさんから連絡が入った。
「あの、最初にあなたが卵子を提供したカリフォルニア州にすむご夫婦が、
もう一度あなたに依頼してきたんだけれど、どうかしら?」
私はその話をきいて言葉につまった。
というのも、この依頼者夫婦への、最初の卵子提供が
失敗に終わっていたからだ。
どうしよう…
一度目の卵子提供は妊娠にいたらなかったけれど、、
また、私を卵子提供者として選んでくれたこと自体が
単純に嬉しかった。
この依頼者夫婦と私の新たな挑戦。
一度目の挫折から夫婦ともども感情がかなり揺れ動いたと、
後日エージェントのSさんから聞いていたので、
その想いが伝わって、無意識のうちに私の中でプレッシャーとなっていた。
この夫婦にもう一度卵子提供をすることによって、
なにか、心の重石を取り除くような気持ちになったのだ。
もし、未来を予言することができれば、
無駄な時間をすごさなくてすむだろう。
だけど、こればかりは、運命にまかせるしかない。
成功するも、失敗するも、二分の一の確率。
くじには当たったことがないが、
運命の賭けには比較的強いようにおもう。
「人生のタイミング」そんな予感がした。
もう一度この夫婦のためにやってみよう!
そう決心した。
(つづく)